知っておきたいこと

産後に母乳が出ない原因は?いつから出る?ー焦らなくても大丈夫です

壮絶な出産を終え、かわいい赤ちゃんと感動のご対面。幸せな日々のスタートという一方で、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足などが続き、疲れがどっと出てくるのが産後です。

そんなとき、母乳が思うように出ないのは本当に辛いですよね。

でも大丈夫です。

母乳は絶対に出るようになります!

3人の子どもをほぼ完全母乳で育てた私も、産後は睡眠不足の上に母乳が出ない日々が続き、鬱になりかけていました。

今回は、そんな私の体験を交えながら、産後に母乳が出るようになるコツをお伝えします。

 

産後に母乳が出ない!母乳はいつから出る?

出産後、すぐに母乳が出ないのは当たり前だと思っていてOKです。
早い人で産後2日目、通常は3-5日目で母乳が出始めるといわれています。

ただし、母乳が出始める時期については個人差が大きいです。

産後数週間かかって出る人もいますので、なかなか母乳が出なかったとしても、あきらめないでください。

赤ちゃんが吸うことで母乳が出る

母乳を出すのに必要なのは、2つのホルモンです。母乳の分泌を促すホルモン「プロクラチン」と、幸せホルモンとも呼ばれている母乳を絞り出すホルモン「オキシトシン」

この2つのホルモンは、赤ちゃんが乳頭を吸うことによって、その刺激がお母さんの脳に伝わって分泌されます。

Baby
Baby
僕が吸わないと、母乳を出すためのホルモンは分泌しないんだよ。だから出なくても、とにかく吸わせ続けてね。 

母乳はママの血液からつくられる

母乳はママの血液からつくられています。ママの乳房のふもとにある「乳腺葉」。ここが母乳の製造工場です。

母乳の製造工程

①ママが食べたものは血液として「乳腺葉」に運ばれ、白い乳汁に変わる。

②できた乳汁は乳管を通って、乳輪部分にある「乳管洞」に蓄えられる。

③赤ちゃんが乳輪部をくわえて、舌と上あごで母乳をしごく

Baby
Baby
ママが作ってくれた母乳をがんばって吸うよ。母乳を飲みやすくするために、乳輪部をやわらかくしてね。

赤ちゃんは”お弁当と水筒”を持って生まれてくる

産後に母乳が出ないことで、赤ちゃんの体重が気になるママも多いのではないでしょうか。

十分に母乳が出ないこの時期に、一時的に赤ちゃんの体重が減っても心配することはありません。

赤ちゃんは、ママのお腹のなかにいた時に栄養を蓄えているので、生後数日間、何も口にしなくても生きていけるだけの脂肪と水分を蓄えています。赤ちゃんがお弁当と水筒をもって生まれてくると言われるのはこのためです。

入院中、まったく母乳が出なかった筆者の子は、出生時の体重>退院時の体重でしたが、問題なく育っていますよ。

 

産後、母乳が出ない原因は?

助産師さんによると、母乳がまったく出ない人は、生物学上は1%以下だそうです。

もしあなたがその1%以下に入っていないのであれば、産後、おっぱいが出ない原因は、ママ(乳首をくわえせる)と赤ちゃん(吸いついて飲む)の共同作業によって、解決します。

赤ちゃんがまだうまく飲めないから、母乳が出ない

乳頭、乳輪部がやわらかいのに、赤ちゃんが上手にくわえることができないことがあります。

乳頭の先だけくわえて浅飲みしたり、あまり吸いつかなかったり、すぐに吸うのをやめてしまったりしていることはありませんか。

そんなときは、赤ちゃんの口を大きく開けさせてから、乳輪まで深く吸いつかせましょう。

もし、あなた入院中であれば、その間に赤ちゃんにあった抱き方・吸わせ方のコツをつかんでください。

赤ちゃんが上手に吸えるようになるまで成長を待ちながら、粘り強く授乳を続けることが大事です。

吸いにくいから、母乳が出ない

妊娠中に、おっぱいケアを怠っていた私が、まさにこのパターンでした。

乳頭・乳輪部が固いときは、マッサージをして、赤ちゃんが吸いやすい乳頭・乳輪部をつくることが大事です。

 

もちろん、出産前にやっておくのにこしたことはありませんが、今からでも遅くありません。

授乳の回数を多くして、赤ちゃんにたくさん吸わせるうちに、やわらかく吸いやすい乳頭になります。

扁平・陥没・短小乳頭など、吸いにくいと言われるおっぱいの場合は、助産師さんにケア方法を指導してもらうのが一番の近道です。

ただし、どんなかたちのおっぱいであれ、赤ちゃんにはその乳首しかありません。

比較対象がないので、赤ちゃんにとっては、吸いにくいも吸いやすいもないのです。赤ちゃんも、自分で吸いやすいように試行錯誤をしています。

ストレスで母乳が出ない

睡眠不足や慣れない育児のストレスに加え、さらに母乳が出ないという焦りが、精神的な負荷となって、母乳が出ない。という悪循環になってしまっているかもしれません。

特にお産の直後は、ちょっとしたことで心が沈んだり、涙が出たりと精神的に不安定になることがあります。

 

この「マタニティ・ブルー」は、出産によって急激に変化する体内のホルモンの状態と深くかかわっています。

個人差はありますが、数日~数週間で治まることが多いので、家族の協力や行政のサポートなど、助けを借りながら上手に乗り越えましょう。

 

産後、母乳が出ない!を1日でも早く解消するために

産後に母乳が出ないのも一時的なこと、吸わせ続ければ、いずれは出るようになります。ただ、母乳が出なくて赤ちゃんがギャン泣き。。

そんな日々をと過ごすのは辛いですよね。

1日でも早く母乳が出るようになるように、以下のことを心掛けてみてください。

プロクラチンの分泌を促すリズムづくりをする

赤ちゃんがママのおっぱいを吸うと、その刺激によってプロクラチンが分泌されて母乳がつくられます。プロクラチンの分泌量は、赤ちゃんが吸ったあとはまた減りますが、再び吸われると、刺激を受けて増えます。

母乳は初めからたっぷり出るわけではありませんが、このプロクラチンの分泌を増やすリズムができるかどうかが、母乳の分泌量を左右します。

 

ミルクをあげるときも、ミルクを飲ませる前に、おっぱいを必ず吸わせましょう。

母乳が安定して出るようにするには、「吸われる⇒つくられる⇒絞り出される」という反応のリズムを定着させることが大切です。

昼間にゆっくり休息をとる

産後、赤ちゃんは昼夜逆転していることも少なくないですよね。これは、夜に母乳をつくるホルモンが分泌されやすいため、赤ちゃんは一時的に夜型になるからです。

夜の授乳で寝不足を感じたら、日中の家事は簡単に済ませ、赤ちゃんがお昼寝しているときに一緒に寝てしまいましょう。

 

家の中に多少ホコリがたまっていても、それで家族が死ぬことはありません。夫の食事が準備できないときは、お弁当を買ってきてもらったり、外食をしてきてもらったりしてもいいでしょう。

疲れ切ってしまうと、母乳をつくるホルモンも分泌されにくくなってしまいます。寝不足を感じているときは、とにかく日中に体を休めることが大切です。

体をなるべく温める

体が温まると血流がよくなりますよね。母乳は血液からできているので、温かくなって血流が良くなれば、母乳を製造力もアップします。

母乳が出るようになるために、簡単にできることは温めることです。

お風呂にゆったりと浸かってマッサージをする、温かいノンカフェインのお茶を飲むなど、できることから生活に取り入れていきましょう。

 

寒い時期に出産したママはもちろんのこと、夏に出産したママも、冷たいものをたくさん飲んでいたり、エアコンで体が冷えていたりすることがよくあるので、要注意です。

体を温めても母乳が出にくいという人には、乳腺が詰まっている、水分不足などが挙げられます。

そういう人もおっぱいのマッサージをする、水分を多めにとることをしながら、根気よく温めるようにしていくと、母乳が出やすくなりますよ。

 

産後、とにかく母乳が出なくて泣いた筆者の体験談

筆者は、産後5日めにしてようやく分泌液がチョロっと出たくらいで、そのあともなかなか母乳育児が軌道に乗りませんでした。

同日に出産したママさんは、退院日が近づくうちに、母乳が出るようになってきて、授乳室では幸せそうな姿が見受けられました。

授乳の前後で赤ちゃんの体重を測るときに、他のお母さんたちの赤ちゃんは何グラムが体重が増えているのに、私の赤ちゃんは、0g増加。。ときにマイナス10g(涙)

 

焦る私に追い打ちをかけるように、助産師さんがまわりのお母さんたちと比べて
「ほら~、mamiccoさんも頑張って」

もう、十分頑張ってるよー!え~んっと心で大泣き。
部屋に戻ってふさぎこみました。

吸っても吸っても出ないおっぱいに、わが子も怒り出して、吸わせるたびに、このおっぱいは嫌だと言っているかのように、おっぱいを拒絶して大泣き!

 

わが子に申し訳なくて、「妊娠中におっぱいマッサージを怠けていてごめんね。」と大後悔したものです。

ようやく母乳が少しずつ出てきたのは、出産後、2週間近く経ってからです。

それでも赤ちゃんが満足してくれる量には全然満たず、混合でミルクを足しながら、友人にすすめられたハーブティーを毎日、欠かさず飲みながら、ひたすら赤ちゃんに吸わせ続けました。

 

まとめ

妊娠時の超音波のモニターで、指しゃぶりをする姿を確認したことはありませんか。赤ちゃんは、ママのおなかにいるときから、おっぱいを吸う練習をしています。

産後は、泣いたら吸わせるを繰り返すことで、遅かれ早かれ、母乳が出るようになります。

ですので、産後、母乳が出なくても焦らずに、とにかく諦めないで、赤ちゃんに吸ってもらうことを続けてください。

ミルクを足すときでも、授乳回数を減らさないで、とにかく吸ってもらってください。

今が踏ん張りどきです。いったん、母乳育児が軌道に乗りはじめると「おっぱいって、なんて楽なの!」を実感することができますよ。

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