なんか胸がチクチクして張っているなぁと思ったら、乳首の先に白い小さな粒のようなものがたびたび現われたという、乳栓ができやすいというママは決して少なくはありません。
母乳って液状ですが、たまに、固形物が出てくることも。そう、しこりがあるときに、搾乳をすると、ぷにゅ~っと出てくるニキビの芯のような粒状の物体。これが「乳栓」です。
乳栓は、母乳や古い細胞が固まったもの。これが母乳の通り道である乳管で詰まってしまうと、さあ大変。乳腺炎にならないように、早めに対処をしましょう。
今回は、乳栓ができやすいママのために、取り方や予防のためにできることを紹介します。
乳栓の取り方
乳栓の取り方は、母乳が出てくる勢いにのせて飛ばしてしまうのがいちばん。赤ちゃんに吸ってもらうのが、てっとり早いのですが、赤ちゃんが嫌がって飲まないこともあります。
なぜなら、乳栓があるときって、母乳がしょっぱいというか、美味しくないから。ペロって自分で舐めてみるとよくわかります。きっと詰まって古くなってしまっているんですよね。
そんなときは、母乳を飲ませる前に、乳頭に向かっておっぱいを絞りだすような感じで圧を徐々に加えながら搾乳してみてください。
このときに、搾乳するのと反対の手で、親指と人差し指をつかって、乳栓のある乳輪部を、押し出すようにします。
「乳栓」と「乳腺」、同じ「にゅうせん」でややこしいですが、他の乳腺は刺激しないように詰まっているところだけを押すのがポイント。
スポーンと乳栓が飛んだとたんに、溜まっていた母乳が勢いよく出てきて収拾がつかなくなるので、事前にタオルのご準備を。
乳栓が出てこないとき
乳栓がチラッと頭をだして見えているのに、あるいは、存在しているのがわかっているのに、なかなか出てこないときもありますよね。
①まず、赤ちゃんに吸ってもらう → ②赤ちゃんが嫌がったりして飲まない または、吸っても出てこない → ③搾乳して母乳の勢いで吹き飛ばす
といった方法でも出てこない場合は、温めて溶かし出すのが効果的。チーズが温めたら溶けるように、乳栓も温めると液体になって出てきます。
ピンセットや爪などで乳栓をとるというママもいるようですが、乳頭が傷ついてそこから細菌が入ると、炎症を起こして、乳口炎にもなりかねません。
ついつい、気になってやってしまいたくなりますが、無理してとるのはやめましょう。
お風呂に入ったときに搾乳する
普通に搾乳しても、乳栓がとれないときは、お風呂に入って身体があたたまったときに搾乳をするとよいですよ。
ただ、お風呂の中でやるとお湯が乳白色になってしまうので、そのあともまだ家族の誰かがお風呂に入ったり、赤ちゃんをお風呂に入れるなどで、気になるときは、洗い場で搾乳することをおススメします。
あたたまって、乳栓が溶けると一気に母乳の流れがスムーズに。ただし、搾乳のしすぎは禁物。乳栓がとれたあとは、胸の張りやしこりが解消するまでにとどめておくべきです。
なぜなら、絞り過ぎると、おっぱいが母乳が必要とされていると勘違いしてしまうから。母乳過多状態になって、新たな乳栓もできやすくなってしまいます。
ラップで保湿して温める
赤ちゃんをお風呂に入れるのに精一杯で、なかなか自分がゆっくりお風呂に浸かる時間がないというママもいますよね。
乳栓が出てこないときに、最も効果的なのは、ラップ湿布で温めて、乳栓を溶かし出す方法です。
まず、乳頭部分に赤ちゃんの口に入っても大丈夫なオイル、たとえば、ベビーオイルや馬油などを塗ります。
そのうえにラップをかぶせて、30分程度保湿。ジワジワとあたたまって、母乳の通りをよくしたら、あとは赤ちゃんに飲みとってもらいましょう。
それでも出てこないしつこい乳栓は、入浴の20-30分前にラップ保湿をして、そのあと入浴というコースを試してみてください。
乳栓ができやすい体質の改善は冷え症の改善から
乳栓ができやすいママによく共通しているのは、冷え症であること。冷え症を改善するだけで、乳栓ができにくいサラサラした母乳をつくることができます。
身体が冷えると血流が悪くなり、「白い血液」とも呼ばれる母乳の流れが滞ってしまい、固まりやすくなります。
乳栓ができにくい体質へと改善するには、身体を冷やさないこと。冷え対策には、とにかく身体を温めることが大切です。
身体を温めるには、日本人ならではのお風呂がいちばん。でも、お風呂にじっくりと浸かりたいけど、赤ちゃんの沐浴を兼ねているママはなかなかゆっくりお風呂にも入れないかもしれませんね。
まずは、食事にお味噌汁やスープを毎日とりいれること、冷たい飲み物は飲まないことなど、できることから始めるといいですよ。
冬は冷えないように注意をしているママも多いのですが、実は夏の暑いときこそ要注意。エアコンの効いている部屋に長時間いるなか、冷たい飲み物をガブ飲みしていたりすることがあったら、身体も冷えっぱなしに。
冬は白湯やあたたかいカフェインレスのお茶で、夏でも身体を冷やさないよう、常温で水分補給をしましょう。
なかでも血液をサラサラにする効果のあるごぼう茶や、オーガニックのハーブティーなどで水分補給をすると、相乗効果がありますよ。
まとめ
乳栓ができやすいママは、とにかく赤ちゃんによく吸ってもらうことが大事。そのときに浅飲みになってないかどうか確認し、赤ちゃんにしっかり乳輪部まで深くくわえて吸ってもらいましょう。
「あっ、また乳栓ができた」というときも、まずは赤ちゃんに吸い取ってもらって、それがダメなら、母乳の勢いで飛ばしてみてください。それでも出てこないときは温めて溶かし出すのが効果的です。
乳栓ができると、その部分で母乳が詰まってしまうので、しこりができたり、乳腺炎にもなりがち。
乳栓がすべてとれたからと安心せずに、まずは身体をしっかりと温めて血流の流れをよくすることで、繰り返し乳栓ができないよう、普段の生活のなかでの予防もお忘れなく。
母乳詰まりを引き起こす、憎き乳栓を撃退しちゃいましょう。
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