産後3日ほど経って、胸がカチカチに張って痛いっと悲鳴をあげているママ、それは、あなたの身体が赤ちゃんに母乳をあげるために変化している証拠。
母乳をうまく飲めない赤ちゃんはお腹が空いて泣く、泣きつかれて寝るを繰り返し、ママも赤ちゃんもくたくたですよね。
産後の入院期間中は、母乳がたくさん出るように、助産師さんがおっぱいマッサージをしてくれますが、痛すぎて涙が出てしまうママもいるくらい。
これは、ママの身体になるために通過している苦しみとでもいいましょうか。でも、できればこの苦しみから早く解放されたいですよね。
今回は、産後すぐに起こりやすい、胸の張りと痛みを徹底解説!予防とケア方法も合わせて紹介します。
Contents
産後3日目からの胸の張りと痛みー症状と原因
胸の張りと痛みの症状
産後3日目頃になると、おっぱいは、授乳に向けて準備をスタート、この時期に胸は一気に張り、ときには熱を帯びて痛みを伴う症状が出てくることがあります。
筆者は、妊娠前には、まな板だった場所になんと谷間が出現。シャワーの際に鏡で何度も確認してしまいました。
そして、乳房の上のあたりに浮き出てくる青筋。これは、おっぱいに大量に血液が流れてくるからです。母乳が血液からつくられるからしょうがないとはいえ、初めてのママさんは、けっこうビックリしてしまいますよね。
おっぱいは、まるでボーリング球のように、カチカチに硬くなって、大きさも2~3倍に膨れ上がります。
熱を帯び、痛みを感じてくると、見たこともない自分のおっぱいの急激な変化に、「もう無理~!!」となっているママもいるかもしれません。
3人に一人の割合で、産褥期に眠れないほどの胸の激痛を感じるママもいると言われています。
とくに初産婦さんの場合に強く出る傾向にあるこのような症状。いったい何でこんなおっぱいになってしまうんでしょう。
胸の張りと痛みの原因
悲しいことに、産後すぐの胸は張っているわりに、まだ母乳は出てこないんですよね。この出産後すぐに起こるおっぱいの張りと痛みは、「乳房のうっ血」によるもの。
出産で赤ちゃんが出てきた後に、胎盤が娩出されると、ママのホルモンの分泌は大きく変わります。その影響でおっぱいへ流れてくる血液は一気に増量するんです。
母乳をつくるための血液が、おっぱいに一気に集まりすぎて、うまく循環せずにたまってしまった状態。これが、産後の胸の張りと痛みを引き起こすんですね。
張っているおっぱいの中身は、母乳の前段階の血液だから、赤ちゃんに吸ってもらっても、自分で搾ろうとしても、張っているわりに母乳が出ないのが特徴です。
産後3日目からの胸の張りと痛みー解消法
頻回授乳をこころがける
産後3日目では、まだ母乳の分泌が十分ではありませんが、赤ちゃんに頻繁に吸ってもらうことが、胸の張りと痛みを和らげるための一番の解消法です。
まだあまり出ない母乳を求めて、泣き続ける赤ちゃんをかわいそうに思ってミルクをあげたくなってしまうかもしれません。
でも、赤ちゃんは、ママのお腹の中にいたときに栄養を蓄えているので、生後数日間、何も口にしなくても生きているだけの脂肪と水分を蓄えているから大丈夫。
母乳を出すのに必要な「プロクラチン」や「オキシトシン」などのホルモンは、赤ちゃんが吸う刺激によって、分泌します。
この2つのホルモンが分泌されると、血液が乳汁に変わる働きを助けるので、母乳分泌も増えて、おっぱいの張りも、日に日に緩和されて楽になりますよ。。
1日に何度でも、赤ちゃんが求める限り、とにかく吸わせてあげること。頻回授乳をこころがけることが、胸の張りと痛みの予防につながります。
乳房を冷やす
産後2-3日は、まだ母乳が乳房にたまっているわけではないので、搾乳しようとしても、ほとんど母乳は出てこないため、搾乳しても胸の張りは治まりません。
痛みがあまりにもひどいときは、絞ったぬれタオルでおっぱいの上部からワキの下あたりを冷やすと、血管が収縮し、痛みが軽減します。氷などで急激に冷やすと、母乳の分泌を妨げてしまうので、おだやかに冷やすことがポイント。
授乳ブラを使っている場合には、母乳パッドを入れるところに、ガーゼタオルなどで巻いた保冷剤をしばらく入れておくと、両手が使えるので便利ですよ。
ただし、冷やしすぎると乳腺組織が固くなるので要注意。冷やしっぱなしにならないように、こまめに優しく冷やしてあげてください。
ストレッチも効果的
また、血液の循環をよくすることも、痛みの軽減に効果的。出産後のママの身体は、お産の疲れとホルモンバランスの乱れ、慣れない赤ちゃんのお世話などが重なり、肩や腰が痛んだり、ストレスがたまったりしがちです。
血液の流れをよくして、母乳の分泌を促すには、リラックスすることが大切。簡単なストレッチ体操は、血液を促進し、つらい痛みを緩和してくれます。
- 両肩に手をかけて、ゆっくりと腕の内側で、乳房を真ん中に寄せるように軽くたたく。
- 両肩に手をかけたまま、ひじをあげて、空中で円を描くようにしてひじを開き、前にまわす。
- ②の姿勢のまま、胸を張ることを意識して、ひじを後ろにまわす。
おっぱいの血行をよくして張りをやわらげる体操は、Youtubeを検索すると他にもたくさん紹介されています。ぜひ参考にして、自分に合ったものをとりいれてくださいね。
産後の胸の張りと痛みはいつまで続く?
産後3日目頃に突然やってくる胸と張りの痛み、この乳房のうっ血の時期をようやく乗り越えられたと思ったら、次は、乳房内に母乳が溜まって出なくなる「乳汁のうっ帯」の時期がやってきます。
次々にママに襲いかかるおっぱいの試練。でも大丈夫!このおっぱいの張りと痛みは、母乳育児を続けている間にずっと伴う苦しみではありません。
長い人だと、退院後も2-3ヶ月は胸が張って痛むことがありますが、授乳が軌道に乗ってくると、この張りは治まりますよ。
適切な予防とケアをすることによって、おっぱいを労わりつつ、この時期を乗り越えましょう。
まとめ
産後3日目からの胸の張りと痛みは、母乳の出始めを知らせる良い兆候。
この症状は、乳房のなかに集まった血液がうまく循環していなかったり、まだ乳口が十分に開いていないために、つくられた母乳がスムーズに流れないことが原因で起こります。
入院期間中でしたら、カチカチに張ったおっぱいの痛みを助産師さんに訴えて、マッサージしてもらうといいですよ。でも、これは一時的で、また奥に詰まってくると痛みや熱を持ち出してくるかも。
産後、身体もまだヘトヘトな時期なので、胸が痛くないうちに、無理をせずに休んでしまいましょう。
また血行を良くするためには、身体を休めるのはもちろん、水分をとることも大切。身体を冷やさないように、温かいノンカフェインのお茶やハーブティーでこまめに水分補給をすることをおススメします。
これから、赤ちゃんを育てるために、せっせと母乳を作る準備を進めているママのおっぱい。赤ちゃんにたくさん吸ってもらって、ときに冷やしたり、体操をしたりしながら、優しくなだめてあげてください。
母乳育児が軌道に乗ってくると、カチカチに張ったボーリング球のような岩おっぱいも、ふわふわマシュマロおっぱいへと変わります。
母乳を製造するために必死に頑張ってくれていると思ったら、この時期の張り張りおっぱいも愛しく思えてくるかもしれませんね。
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